子どもと教育

家族研究の最前線 3

子どもと教育

近代家族というアリーナ

  • 著者:比較家族史学会監修/小山静子・小玉亮子編著
  • 定価:5,280 円
  • ISBN:978-4-8188-2515-4
  • 判型:A5判
  • 頁:310頁
  • 刊行:2018年12月
  • ジャンル:社会・政治人文・社会

内容紹介

近代家族はいかにして生まれ、どのような子ども観や教育観が生み出されて社会に波及していったのか。そこに潜む困難や課題とは何なのか。国や地域、時代を超えて、考える。

目次

序章 近代家族から読み解く子どもと教育………小山静子

 第1部 近代家族の揺籃
第1章 初期近代イングランドの家政論における家政の統治と子どもの「教育」………柴田賢一
第2章 家族による子どもの健康管理のはじまり
――イギリス初の貧困児向け無料診療所(一七六九~一七八一)………野々村淑子
 第2部 近代家族への道
第3章 「水上生活者」の家族と子どもの教育
――一九〇〇~三〇年代の東京の河川・運河を舞台に………山本敏子
第4章 近代家族規範の形成と児童虐待問題の登場
――一九三三年に児童虐待防止法が制定されるまで………広井多鶴子
第5章 満州農業移民事業宣伝誌にみられる植民地的男性性………海妻径子
 第3部 近代家族における子ども・母・教育
第6章 二十世紀初頭のドイツにおける母の日と教育………小玉亮子
第7章 フランス出産奨励運動の子ども観と家族
――二十世紀前半における「多産化への教育」………河合務
第8章 蘭領東インド・イスラーム社会における「近代家族」と子ども観
――雑誌『アイシャの声』(一九二六~一九四一)に焦点をあてて………服部美奈
 第4部 近代家族の定着
第9章 韓国における子どもの教育と家族………李璟媛
第10章 里親委託の再編と「子どものニード」の前景化
――一九六〇年代初頭の家庭養護促進協会発足と「愛の手運動」の軌跡から………土屋敦
第11章 「作るもの」「育てるもの」としての「よい」子ども
――「健全育成」と母子保健法………小山静子