
〈戦後思想〉を読み直す
谷川雁セレクションⅠ
工作者の論理と背理
- 著者:谷川雁著/岩崎稔・米谷匡史編/佐藤泉解説
- 定価:3,520 円(品切)
- ISBN:978-4-8188-2000-5
- 判型:四六判
- 頁:480頁
- 刊行:2009年04月
- ジャンル:現代思想 (人文・社会)
内容紹介
瞬間の王」は死んだ──の名句を残して詩作から離れた谷川雁の刊行された全詩集を収録。
左翼運動のさなか自ら「工作者」として、民衆のサークル運動に力を注ぎ、思想の「自立」に賭けた革命詩人の軌跡を辿る。
目次
序説 谷川雁と戦後精神の潜勢力 (岩崎稔)
Ⅰ 詩篇
伝達/大地の商人/天山/『谷川雁詩集』あとがき/わたしの物置小屋/断言肯定命題
Ⅱ 工作者の論理
無を噛みくだく融合へ/工作者の死体に萌えるもの/現代詩の歴史的自覚/工作者の論理/観測者と工作者
Ⅲ 定型の超克
党員詩人の戦争責任/死後轢断/民衆の無党派的エネルギー/沈黙の夜を解くもの/明日へ生きのびること/私のなかのグァムの兵士/乗りこえられた前衛/さしあたってこれだけは/定型の超克/前衛の不在をめぐって/転向論の倒錯/『戦闘への招待』あとがき/わが組織空間
Ⅳ サークルと集団
さらに深く集団の意味を/女たちの新しい夜/女のわかりよさ/報告風の不満/「全国交流誌」発刊準備について/荒野に言葉あり/政治的前衛とサークル/人民文化創造の基礎を/サークル村始末記/試行のために/あなたのなかに建設すべき自立学校を探求しよう!/権力止揚の回廊
解説 瑕のあるとびきりの黄昏 (佐藤泉)