公私混在の経済社会

公私混在の経済社会

近世イギリスにおける個人と都市法人

  • 著者:川名洋
  • 定価:6,600 円
  • ISBN:978-4-8188-2651-9
  • 判型:A5判
  • 頁:324頁
  • 刊行:2024年02月
  • ジャンル:経済史・経営史経済

内容紹介

市場経済に適した近世イングランド都市の社会原理はどのような構造から生まれたのか。公と私の両面を分析視角に入れて人口動態、消費、司法及び救貧の諸領域から新たな都市像を描き出す。

目次

はしがき

序論                                                      
1.問題の所在   
2.分析視角とアプローチ  
3.分析方法    
4.コンテクストと構成

第1部 解放 Emancipation
第1章 人口動態―世帯移動の記録―                               
はじめに  
1.教会史料イースター・ブックの特徴   
2.世帯数   
3.定住率  
結び

第2章 消費市場の胎動―「家内取引」の広がり―                       
はじめに  
1.初期消費市場の胎動  
2.「家内取引」の広がり  
結び

第2部 統治 Governance
第3章 人流・物流のマネジメント―開放的経済と都市法人―                
はじめに  
1.ミル (水車)  
2.市場(いちば)  
3.船着場  
結び

第4章 司法空間のマネジメント―裁判機能と都市法人―                
はじめに  
1.特権裁判 ―都市司法の胎動― 
2.法律専門職―国王裁判所の影響―  
3.宣誓証言―財務府裁判記録から―  
結び

第5章 都市のビジネス空間―「混在域」の証明―                      
はじめに  
1.事前審問記録の分析―「非公式な領域」へのアプローチ―
2.非公式な都市ビジネス  
3.信用  
4.都市空間  
結び

第3部 救済 Salvation
第6章 救貧介護のイノベーション―都市ホスピタルの誕生―               
はじめに  
1.ホスピタルの発祥  
2.ホスピタルの運営―非公式な領域― 
3.ホスピタルの変容―公式な領域―   
結び

第7章 信仰と救貧の「混在域」―都市ホスピタルの継続と変容―          
はじめに  
1.ホスピタルの非公式性  
2.ホスピタルの公式化  
結び

結論                              


補論 事前審問記録の歴史学的有用性                                
用語一覧
文献目録
索引

                     お詫びと訂正

小社出版物につきまして、下記の訂正がございます。ご迷惑をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。

『公私混在の経済社会』について
2024年2月発行の『公私混在の経済社会』第1刷に、次の誤りがございました。謹んでお詫び申し上げますとともに、ここに訂正いたします。(2024年3月15日)  
                        
はしがき ⅳ頁 下段 6行目 
誤:「研究公開促進費」
正:「研究成果公開促進費」

序章 註17 参考文献 人名索引
誤:John Lock
正:John Locke