華北交通の日中戦争史

華北交通の日中戦争史

中国華北における日本帝国の輸送戦とその歴史的意義

  • 著者:林采成
  • 定価:9,350 円
  • ISBN:978-4-8188-2431-7
  • 判型:A5判
  • 頁:306頁
  • 刊行:2016年11月
  • ジャンル:経済史・経営史経済

内容紹介

戦前の国民党政権の国有鉄道が日本の占領鉄道運営を経て、戦後の中国共産党政権の国有鉄道に再編されたことに着目し、戦前期、戦時期、戦後期に分けて華北交通を検証する。

目次

はじめに
 1 研究課題
 2 既存研究
 3 分析視角
 4 本書の構成

第1章 戦前における華北鉄道の運営と日中両国の確執
 1 華北鉄道の運営
 2 華北鉄道をめぐる日中両国の確執

第2章 日中全面戦争の勃発と華北交通の設立
 1 占領鉄道の接収と運営システムの構築
 2 華北交通の設立

第3章 華北交通の輸送力増強と郵送効率化
 1 鉄道輸送の草加と輸送力増強五ヵ年計画
 2 経営資源調達の再編と鉄道運営の効率化

第4章 日米開戦と戦時陸運非常体制
 1 華北交通と戦時陸運非常体制の確立
 2 輸送力増強と資源的制約の深刻化

第5章 輸送機器と自活自戦態勢
 1 輸送機器と「輸送力確保対策」
 2 自活自戦態勢の確立と決戦輸送

第6章 戦後における鉄道運営と国共内戦
 1 中国の手津問う接収および運営
 2 国共内戦と新しい国家建設

おわりに
 1 日本による華北鉄道の占領
 2 華北交通の資源動員と運営
 3 華北交通の人的資源の活用
 4 危機の中野輸送力増強対策
 5 華北交通の対応が示した限界
 6 戦後中国の華北鉄道
参考文献