
華北交通の日中戦争史
中国華北における日本帝国の輸送戦とその歴史的意義
内容紹介
戦前の国民党政権の国有鉄道が日本の占領鉄道運営を経て、戦後の中国共産党政権の国有鉄道に再編されたことに着目し、戦前期、戦時期、戦後期に分けて華北交通を検証する。
目次
はじめに
1 研究課題
2 既存研究
3 分析視角
4 本書の構成
第1章 戦前における華北鉄道の運営と日中両国の確執
1 華北鉄道の運営
2 華北鉄道をめぐる日中両国の確執
第2章 日中全面戦争の勃発と華北交通の設立
1 占領鉄道の接収と運営システムの構築
2 華北交通の設立
第3章 華北交通の輸送力増強と郵送効率化
1 鉄道輸送の草加と輸送力増強五ヵ年計画
2 経営資源調達の再編と鉄道運営の効率化
第4章 日米開戦と戦時陸運非常体制
1 華北交通と戦時陸運非常体制の確立
2 輸送力増強と資源的制約の深刻化
第5章 輸送機器と自活自戦態勢
1 輸送機器と「輸送力確保対策」
2 自活自戦態勢の確立と決戦輸送
第6章 戦後における鉄道運営と国共内戦
1 中国の手津問う接収および運営
2 国共内戦と新しい国家建設
おわりに
1 日本による華北鉄道の占領
2 華北交通の資源動員と運営
3 華北交通の人的資源の活用
4 危機の中野輸送力増強対策
5 華北交通の対応が示した限界
6 戦後中国の華北鉄道
参考文献