清沢洌の自由主義思想

清沢洌の自由主義思想

  • 著者:佐久間俊明
  • 定価:5,720 円
  • ISBN:978-4-8188-2409-6
  • 判型:A5判
  • 頁:392頁
  • 刊行:2015年12月
  • ジャンル:歴史人文・社会

内容紹介

戦中の『暗黒日記』の著者清沢洌は、軍国主義に抗した戦前期日本を代表する言論人である。三木清や戸坂潤らとの「自由主義」論争など、その思想と行動を昭和思想史の視角から解明する。

目次

序 章  「社会民主主義」者としての清沢洌 
はじめに
第1節 本書の構成
第2節 研究史の整理

第Ⅰ章 思想形成
はじめに
第1節 研成義塾時代
第2節 アメリカ時代
第3節 渡米期の言論活動
おわりに

第Ⅱ章 日本社会の民主化論と国際協調論
       --イギリスをモデルとして
はじめに
第1節 日本社会批判の原点
第2節 国際協調論と日本社会論
第3節 モダンガール論
第4節 1920年代日本の「新自由主義」論争と清沢洌
  
第Ⅲ章 欧米旅行の「経験」
はじめに
第1節 欧米旅行の行程
第2節 ロンドン海軍軍縮会議の取材
第3節 世界恐慌認識
第4節 欧米旅行の「経験」から得たもの
おわりに

第Ⅳ章 昭和期「自由主義」論争への参加
はじめに
第1節 「社会民主主義」の提唱
第2節 「転落自由主義」をめぐる論争
第3節 人民戦線論

第Ⅴ章 日中戦争下の「自由主義」と同時代批判
はじめに
第1節 「自由主義」と「愛国心」の両義性
第2節 国際関係認識
第3節 時局批判
第4節 外交史研究
おわりに

第Ⅵ章 『戦争日記』にみる戦時下日本批判と戦後構想
はじめに
第1節 『戦争日記』の特徴と問題の所在
第2節 『戦争日記』にみる「自由を求めてやまない生活態度」
第3節 社会認識と戦後構想
おわりに
  
終 章 いかなる意味で「自由主義」者だったのか?

清沢洌略年表
清沢洌執筆史料一覧
主要人物索引


*第4回名古屋大学水田賞受賞