ヨーロッパ農村景観論

ヨーロッパ農村景観論

  • 著者:藤田幸一郎
  • 定価:5,280 円
  • ISBN:978-4-8188-2352-5
  • 判型:A5判
  • 頁:246頁
  • 刊行:2014年10月
  • ジャンル:経済史・経営史経済

内容紹介

日本人の代表的なヨーロッパ農村景観論を手がかりに、歴史的に形成されてきたヨーロッパ農村景観の多様性に迫る。

目次

序 論 日本人のヨーロッパ農村景観論
 1 和辻哲郎『風土』
 2 大塚久雄『共同体の基礎理論』
 3 飯沼二郎『風土と歴史』
第1章 ヨーロッパの耕地制度
 1 マイツェンのドイツ耕地制度論
 2 グレイのイギリス耕地制度論
 3 マルク・ブロックのフランス耕地制度論
 4 ヨーロッパ耕地制度の四類型
 5 耕地制度と集落形態の地理的分布
第2章 フーフェ制研究小史
 1 メーザーのマンスス論
 2 ハンセンの「耕地共同体」論
 3 マウラーの「マルク共同体」論
 4 フュステル・ド・クーランジュのマウラー批判
 5 ランプレヒトの「フーフェ制衰退」論
 6 マルク・ブロックの「マンス分解」論
 おわりに──ミッテラウアーの「ヨーロッパの特殊な道」──
第3章 イギリスの開放耕地における牧羊の歴史的意義
 はじめに
 1 牧羊の地域分布
 2 イングランド農村の地域区分
 3 白亜丘陵地域(ウォルズとダウンランド)の牧羊
 4 ヒースランドの牧羊
 おわりに
第4章 ヨーロッパにおける囲い込み地の系譜──生け垣と水路の景観史──
 はじめに
 1 イングランドの囲い込み農地と生け垣の古さ
 2 ブルターニュのボカージュ
 3 西北ドイツのマルシュとゲーストにおける囲い込み地
 4 シュレスヴィヒ・ホルシュタインのコッペル
 おわりに
第5章 ヨーロッパ耕地制度における「内畑・外畑制」の意義
 はじめに
 1 西北ドイツ農村の耕地形態と定住形態
 2 エッシュとカンプの関係
 3 北ヨーロッパ諸地域の内畑・外畑制
 おわりに
第6章「大飢饉」前のアイルランド西部農村
 はじめに
 1 農村定住史と地域区分
 2 農地開発
 3 西部農村の土地細分化
 4 農村人口問題とジャガイモ生産の拡大
 5 ジャガイモに依存する零細農と農村労働者
 おわりに

あとがき
欧文参考文献
邦文参考文献
索引