帝国主義期イギリス海軍の経済史的分析 1885~1917年
国家財政と軍事・外交戦略
内容紹介
列強の海軍増強と潜水艦の登場による戦略の変化は、第一次世界大戦期イギリスの軍事・外交・食糧政策にいかなる影響を与えたのか。戦争計画は平時に研究・構想されていた。
目次
はじめに
序章 本書の課題と分析視角
第1章 19世紀末農業不況と第一次世界大戦前のイギリス海軍予算
――戦時における食糧供給をめぐる「集団的記憶」
はじめに
第1節 19世紀末農業不況とイギリスの食糧供給
第2節 食糧供給問題と海軍増強要求
第3節 海軍増強と国家財政
結語
第2章 設計技師ホワイトとイギリス海軍増強(1885~1902年)
――海軍工廠経営と海軍予算の動向
はじめに
第1節 海軍設計技師ホワイトの登場とその背景
第2節 海軍増強計画と造艦局長ホワイトの起用
結語
第3章 世紀転換期におけるイギリス海軍予算と国家財政
――1888/89年予算~1909/10年予算
第1節 対フランス戦争(1793~1815年)後のイギリス国家財政運営
第2節 海軍予算の構造と動向――1888/89年予算~1909/10年予算
第3節 イギリス海軍の増強計画と財源確保策
終章 1909年ロンドン宣言とイギリス海軍・イギリス外交(1909~1917年)
――戦時における食糧供給
はじめに
第1節 1856年パリ宣言の承認――海事革命
第2節 1909年ロンドン宣言とイギリス海軍の戦略
第3節 第一次世界大戦直前のイギリス農業と食料供給
第4節 第一次世界大戦中の食糧供給:海軍と農業
結語
あとがき
索引