「国民所得倍増計画」を読み解く

同時代史叢書

「国民所得倍増計画」を読み解く

  • 著者:武田晴人
  • 定価:3,850 円
  • ISBN:978-4-8188-2340-2
  • 判型:四六判
  • 頁:256頁
  • 刊行:2014年05月
  • ジャンル:経済史・経営史経済

内容紹介

戦後日本経済「高成長」の象徴である同計画の立案過程、構想の概要と帰結を中心に解説し、それを通して時代のアウトラインを描く。付・「国民所得倍増計画」(閣議決定)。

目次

はじめに──高成長の時代

1.所得倍増計画の立案
 岸内閣の閣議決定/池田勇人入閣の「呼び水」/
 池田の「月給二倍論」 福田赳夫の「10ヵ年計画」構想/
 岸内閣の計画立案作業/自民党主導の計画立案
 自民党構想への批判/仕切り直し──経済審議会の本格審議/
 蚊帳の外に置かれていた下村治/経済審議会策定作業/
 経済審議会構想の修正/答申案の決定と政治レベルの再修正
2.所得倍増計画の概要
 答申の前文/「別紙国民所得倍増計画の構想」/
 「国民所得倍増計画」の概要⑴──第1部総説/
 「国民所得倍増計画」の概要⑵──第2部政府公共部門/
 「国民所得倍増計画」の概要⑶
   ──第3部および第4部(民間部門と国民生活)
3.計画の達成度
 計画と実績──超過達成の現実/
 国民所得倍増計画のアフターケア/
 総合政策研究会の提言/国民所得倍増計画の中間検討報告/
4.成長政策のもたらしたもの
 「経済の季節」への転換/政治言語としての「経済成長」/
 政策の正当性を保証するツールとしての「計画」/
 軽視された社会保障、見過ごされた公害問題/「経済成長」の現在

資料篇 国民所得倍増計画(閣議決定本文)
 国民所得倍増計画に関する件(昭和35年12月27日決定)
 国民所得倍増計画の構想
 第1部 総  説
 第2部 政府公共部門の計画
 第3部 民間部門の予測と誘導政策
 第4部 国民生活の将来

 〔付録〕
  1.内閣総理大臣から経済審議会会長への諮問
  2.経済審議会会長から内閣総理大臣への答申
  3.「閣議決定」と「答申」との相違一覧表
  4.委員・専門委員