ナチス・ドイツと資本主義

ナチス・ドイツと資本主義

日本のモデルへ

内容紹介

ヒトラー・第三帝国と資本主義、戦争準備・総力戦体制と企業のナチス的組織化との関連を解明し、このドイツ的官民協働方式がいかに日本の戦時経済機構へ受容されたかを描く。

目次

序  論
第一部 ナチス体制と資本主義
第1章 資本主義のナチス的組織化
はじめに──先行研究と論点──
1 企業団体の部門別編成と指導者原理──ワイマール期との連続と断絶──
2 経済集団の指導者とナチズム
3 ナチス的経済組織化と中小資本主義的企業
おわりに
第2章 ナチス経済体制とカルテル
はじめに
I ナチス体制とカルテル──第二次大戦前──
1 戦時経済とカルテル規制の強化──ライヒ価格形成監理官による──
2 ライヒ連合(Reichsvereinigung)の結成──国家的超カルテル──
3 カルテルの整理・統合
おわりに──カルテル機能転化の本質──
第3章 地域経済機構のナチス的改造
はじめに
1 全体主義的組織原理の導入
2 商工会議所のナチス化
3 商工会議所と国家的業務
4 商工会議所の広域的編成とガウ経済会議所への移行
第4章 戦争準備・戦時体制と資本主義──四カ年計画から第二次大戦へ──
はじめに
1 四カ年計画に関する先行研究の視点──その問題点──
2 四カ年計画の新局面
3 ライヒ経済省の合理化計画
4 経済集団の対応と企業の合理化
5 ナチス的イデオロギー
6 価格メカニズム・流通過程の統制と経済集団
おわりに
第5章 総力戦体制と企業──トット-シュペア体制──
はじめに
1 F・トットと総力戦経済体制
2 軍需部門の組織化──「自己責任」・「自治」──
3 シュペア体制と「経営指導者」
4 委員会体制と武器製造企業──戦車製造──
5 軍需生産の基盤としての機械組立業
6 軍需工業の合理化と労働力・原料の「節約」
7 総力戦経済の隘路
8 戦争経済の基礎=消費財生産の解体──おわりに代えて──
第6章 ナチス・ドイツの価格・利潤原則
はじめに
1 論点の整理
2 競争規制政策と企業の協力体制の整備──ナチス体制成立期──
3 四カ年計画(1936年)と価格統制機関の発足──価格形成監理官組織──
4 価格引き上げ禁止令と原価計算原則
5 戦時経済体制と価格政策──原価計算・価格引き下げ・経済効率向上──
6 軍需生産・関連部門生産の拡大と画一価格・グループ価格──トット-シュペア体制──
おわりに

第二部 日本の経済新体制とナチズム
第1章 日本における経済組織化の構想とナチズム
はじめに
1 電力国家管理におけるイギリス型とナチス型
2 ナチス・ドイツの民間経済再編成への注目──日満財政経済研究会と昭和研究会──
3 企画院における経済機構再編成の構想とナチズム
おわりに
第2章 経済界のナチス政策思想の受容とドイツ使節団
はじめに
1 財界の経済新体制構想
2 財界のナチス認識の転換とナチス・ドイツ経済使節団
3 日独伊同盟直後のドイツ労働戦線使節団と日本の厚生運動
4 ナチス使節団と経済新体制問題
第3章 経済人の機構改革構想とナチズム
はじめに
1 東洋経済新報社・三浦銕太郎の機構改革論
2 商工会議所を中心とする機構改革案
3 財界主流のナチス観──日本工業倶楽部の場合──
4 日本経済連盟会・重要産業統制団体懇談会の機構改革案
おわりに
第4章 戦争経済の「隘路」──戦前・戦時日本の社会科学的認識──
はじめに
1 再生産論的な戦争経済論
2 軍需生産と再生産論
3 縮小再生産論争──1940年──
おわりに
あとがき
人名索引