
都市近郊の耕地整理と地域社会
東京・世田谷の郊外開発
内容紹介
20世紀前半の東京近郊で行われた土地開発「玉川全円耕地整理」を事例に、地域における人々の経済観念や社会秩序が、事業の進展に伴って変容していく過程を実証的に描く。
目次
序章 対象と分析視角
はじめに
第1節 本書の立場
第2節 研究史上の位置づけ──問題構成に即して──
第3節 研究史上の位置づけ──対象に即して──
第4節 史料の紹介および本書の構成
第1章 東京近郊における宅地開発と土地整理
第1節 大都市近郊の宅地開発
第2節 東京近郊の土地整理事業
小 括
第2章 耕地整理組合の結成と地域社会秩序
第1節 耕地整理の背景と事業計画
第2節 耕地整理事業をめぐる対立とその処理
第3節 玉川全円耕地整理組合の組織と人材
小 括
第3章 耕地整理事業の開始と村域東部の組合運営
第1節 行政村的秩序による運営の行き詰まり
第2節 村域東部における工区の「経営」
小 括
第4章 耕地整理事業の展開と村域中央部・西部における組合運営の変化
第1節 村域中央部・西部における事業展開
第2節 村域中央部・西部における工区経営
小 括
結章 耕地整理と社会編成原理の転換
補章 土地区画整理のヘゲモニー
──雑誌『都市公論』の検討を手掛かりに──
はじめに
第1節 都市計画講習と土地区画整理
第2節 土地区画整理の再定置
第3節 1930年代における政策提案の動きと都市計画協議会
むすびに
あとがき
参考文献・史資料一覧
図表索引
索 引