
冷戦後の国連安全保障体制と文民の保護
多主体間主義による規範的秩序の模索
内容紹介
武力紛争下の文民の保護が、なぜ国連安保理で注目されるようになったのか。その背後にある多様な主体の協働に焦点をあてながら、冷戦の終焉後20年の間に積み上げられてきた議論を読み解く。
目次
序 章 文民の保護への注目をめぐる問い
1 本書の主題
2 基本的な用語の定義
――国連安全保障体制/文民/保護
3 多国間主義から多主体間主義へ
――マルティラテラリズムの新展開
4 多主体間主義と規範的な秩序
5 国連における多主体間主義の定義
6 議論の構成
第1章 1990年代の平和維持活動の教訓
――文民の保護という課題
1 冷戦直後の平和維持活動の増加と新たな脅威
2 「民族浄化」と平和維持活動
――国連保護軍(UNPROFOR)
3 ジェノサイドと平和維持活動
――国連ルワンダ支援団(UNAMIR)
4 政治的意思という問題
――文民の保護と国益の非連続性
5 「新しい戦争」における文民への加害行為
6 平和維持と平和強制との関係の見直し
――武力行使の授権と文民の保護
第2章 文民の保護任務の一般化と加盟国の規範意識
1 安保理における議題化
2 初めての任務化と一般化
3 「保護する責任」論と加盟国の規範意識
4 規範意識と実行の不連続性――ダルフール危機
第3章 背景要因としての多主体間主義
1 国連機関による安保理への関与
2 NGOと国連安全保障体制
3 文民の保護と国連における多主体間主義
4 多主体間主義による文民の保護とその課題
終 章 多主体間主義による安全保障体制
――文民の保護をめぐる可能性と課題
1 多主体間主義による安全保障体制の意義
2 国連安全保障体制と文民の保護をめぐる課題
3 規範的な秩序構想と触媒としての国連システム
4 研究上の課題
巻末資料 主要な多機能型平和維持活動の任務権限
参考資料および主要論文・文献一覧
あとがき