科学・技術革新・人間

21世紀への挑戦 4

科学・技術革新・人間

  • 著者:北川隆吉・中山伸樹編
  • 定価:2,750 円
  • ISBN:978-4-8188-2122-4
  • 判型:四六判
  • 頁:256頁
  • 刊行:2013年02月
  • ジャンル:社会・政治人文・社会

内容紹介

労働・交通・通信・医療・戦争などにより人間生活が大きく変わった20世紀だったが、21世紀は3.11東日本大震災が引きがねとなって科学・技術依存からの脱却が始まった。

目次

第1章 「科学技術」を変革するための科学論 中山 伸樹
──創発と批判的実在論──
はじめに──問題の所在
1 「科学技術」の問題点
2 「創発」の意味
3 創発性・階層性と上方および下方の因果性
4 世界の階層性と社会的創発
おわりに──日本の学術への応用
第2章 バイオテクノロジーとの未来 小松田 儀貞
──生命科学/技術と現代社会のゆくえ
はじめに──「ポストゲノム時代」の生命認識
1 テクノサイエンスとしての生命科学/技術──社会への浸潤
2 「生命それ自体」の政治
3 グローバル化するバイオ資本
おわりに──ゾーエーとビオス:生の二重性のゆくえ
第3章 沖縄米軍駐留正当化の「技術」 南雲 和夫
──一九六〇年代前半の労働運動における支配と介入の手法を中心に
はじめに
1 分析の論点──本稿における時代区分の基本的考え
2 米国占領下での労働支配の手法──一九六〇年代以前
3 米国民政府、国際自由労連の介入と労働政治への介入(一九五九〜一九六四)
おわりに
第4章 通信技術の現状と未来をどう考えるか 井上 照幸
1 電話に至る道
2 通信技術の標準化機関
3 デジューリからデファクトへの潮流
4 固定電話の退潮傾向
5 進化する携帯電話
6 ブロードバンドと「光の道」構想
7 情報通信技術の現代的特性と課題
第5章 技術革新と保育所 橋本宏子・金崎芙美子
Ⅰ 新たな保育所づくりの課題
1 女性活用と保育所の必要性
2 貧困の連鎖の解消──乳幼児時代からの保育・教育の機会均等:先進諸国でのとりくみ
3 日本における保育所の現状と政策
Ⅱ 公的責任で運営する認可保育所の設立──宇都宮大学内保育所づくり
はじめに
1 国立大学法人で進められている託児室づくり
2 宇都宮大学内保育所づくりへの挑戦
3 保育所の設立と協定書の締結
4 児童の最善の利益を求めて
おわりに
第6章 女性研究者 過去・現在・未来 登谷 美穂子
はじめに
1 日本の女性研究者の現状
2 外国の状況
3 日本の女性研究者増加に向けての取り組み
おわりに
終章 二一世紀再考 北川 隆吉
はじめに
1 日本の高度工業化、経済の高度化についての対応──二つの意見
2 大転換期の日本
4 科学・技術(革新)の進歩への期待と幻想──将来を見据えた市民的結合
おわりに