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欧州統合の半世紀と東アジア共同体

欧州統合の半世紀と東アジア共同体

  • 著者:廣田功編
  • 定価:4,180 円
  • ISBN:978-4-8188-2053-1
  • 判型:A5判
  • 頁:240頁
  • 刊行:2009年09月
  • ジャンル:社会・政治人文・社会

内容紹介

ヨーロッパ統合が動き出して半世紀以上たつ。統合の推進力である仏独の和解と関係を多角的に論じ、東アジア共同体構想の現状と課題を展望する。

目次

はしがき I
第1章 1945年以後の記憶の争点と仏独和解  ロベール・フランク/廣田功訳 
はじめに 
1 記憶のなかの「他者」イメージの変遷 
2 協調から和解へ──政治的意思と政治的介入 
3 和解における知識人と青年の役割 
おわりに 
第2章 1945年以降の独仏の社会関係  ハルトムート・ケルブレ/永岑三千輝訳 
はじめに 
1 フランスとドイツの社会の交流と結びつき 
2 フランスとドイツの社会的な収斂と乖離 
3 社会モデルについての論争 
4 相互の科学的観察 
おわりに 
第3章 独仏関係の政治的射程──エリゼ条約を超えて──  川嶋周一訳 
はじめに 
1  冷戦期における独仏関係──エリゼ条約の成立過程のなかの「ドゴール的前提」
2  冷戦後の世界政治における独仏関係──フィッシャー演説からイラク戦争まで 
おわりに──独仏関係の政治的射程
第4章 ドイツ、フランスと欧州の制度秩序──欧州経済共同体EEC)からリスボン条約までの発展傾向──
ヨアヒム・シルト/福永美和子訳 
はじめに
1 欧州統合に関する独仏の憲法理念 
2 EUのハイブリッドな性格──独仏の「取引」の帰結 
3 EUの正当な政治秩序に関する独仏の考え方の収斂? 
おわりに 
第5章 拡大ヨーロッパにおける仏独関係──リーダーシップは今日でも正当か?──
クリスチャン・ルケーヌ/廣田愛理訳 
はじめに 
1 ドイツ再統一は単一通貨の実現を危険にさらしてはならない 
2 東欧の共同体加盟を支持するか抑止するか? 
3 合理化された拡大とともに 
4  イラクに関する分裂からサルコジとメルケルの新しいヨーロッパ政策へ 
第6章 ドイツ、ヨーロッパ、世界の間──1957年以後のフランス経済の活動範囲──
ジャン-フランソワ・エック/廣田功訳 
はじめに 
1 開放への転換 
2 開放の伝統と開放への躊躇 
おわりに 
第7章 ドイツ産業界の最高団体と1945年以降のヨーロッパ統合──動機・構想・政策──
ヴェルナー・ビューラー/田中延幸訳 
はじめに 
1  超国家主義と政府間主義の間──マーシャル・プランから「ルクセンブルクの妥協」へ 
2 新しいプロジェクト──古い問題 
3 深化と拡大──1990年代の挑戦 
おわりに 
第8章 統合ヨーロッパのなかの植民地──1930年代フランスとユーラフリカ── 平野千果子 
はじめに──ローマ条約と植民地 
1 ユーラフリカの誕生 
2 ゲルニエとヴァロワ 
おわりに──ユーラフリカの発展 
第9章 国境を越える教科書──独仏共通歴史教科書の内容と実践── 西山暁義 
1 独仏共通歴史教科書に対する反響 
2 共通教科書の現在の使用状況 
3 ヨーロッパ共通教科書への第一歩? 
4 日本、東アジアへの射程 
第10章 仏独文化関係の新段階のなかでの仏独歴史教科書
ピエール・モネ/剣持久木訳 
はじめに 
1 1990年──ドイツ、仏独そしてヨーロッパにとっての意味 
2 変化の力学と変化の相互認識 
3 二つの国のための一つの歴史教科書 
4 共通歴史教科書を作る 
5 現代の重み 
6 仏独プリズムの射程と限界 
おわりに──1990年直後を振り返って 
第11章 二国間、ヨーロッパの文化関係における独仏青少年 事務所(DFJW/OFAJ)
ハンス・マンフレット・ボック/西山暁義訳 
はじめに 
1 国際政治の機関としての独仏青少年事務所の地位の両義性 
2 構成原則としての国家行政と社会諸組織の相互依存関係 
3 行動指針としての目標設定とプログラム装置 
第12章 東アジア自由貿易協定(EAFTA)の可能性──新地域主義の性格と課題── 深川由紀子 
1 東アジアの地域主義──アジア太平洋協力(APEC)を超えて 
2 東アジアをめぐる二つのジレンマ 
3 APECへの回帰? 
4 ジレンマの向こうにある制約 
5 FTA基軸の地域主義とその課題 
6 東アジア経済統合と日本の戦略 
第13章 EUと東アジア共同体 坪井善明 
はじめに──EUから何を学ぶか 
1 東アジア共同体構想の進展 
2 東アジア共同体構想の主体 
3 東アジア共同体構想の問題点