
『国富論』とイギリス急進主義
内容紹介
スミスをマルクスの先駆者としてのみ捉えるのではなく市民社会と資本主義社会を初めてトータルに把握し包括的で統一的な学問体系を拓いた思想家として位置づける試み。
目次
第1部 『国富論』研究──農業問題を中心として
序 章 アダム・スミスの時代と学問──『国富論』刊行200年によせて
第1章 スミスの利潤論に関する一考察
第2章 アダム・スミスの地代論にかんする覚書
第3章 『国富論』における土地所有
第4章 アダム・スミスの土地所有論
補 論 ダニエル・デフォウの旅行記から見た18世紀初頭におけるヨークシャーの経済状態
第2部 イギリス急進主義
第5章 ジョン・ミラー『階級区分の起源』について──スミスの時代の「家族・私有財産・国家の起源」
第6章 ヨークシァ連合運動とクリストファ・ワイヴィル
第7章 議会改革にかけた夢──トマス・ミュア
第8章 イギリス急進主義の運動と思想
第3部 ゴドウイン研究
第9章 ゴドウインにおける『政治的正義』の構造
第10章 ウイリアム・ゴドウインのイギリス革命観──その『イギリス共和制の歴史』を中心として
補 論 日本のマルサス研究史における南亮三郎
第4部 経済学の成立と発展
終 章 経済学の成立と発展
第5部
補論1 18世紀末イギリスにおける資本主義批判の思想の成立──ジョン・セルウォールのばあい
補論2 クリストファ・ワイヴィルの社会改革運動とその思想
補論3 経済理論史を中心とした機械可読書誌編纂の技法の研究及びデータベースの作成
──計量的学説史のための文献情報データベースの研究
補論4 イギリスのRadicalism文献について
補論5 Kress文庫におけるラディカルズ文献の機械検索体験メモ
業績目録
鈴木亮略歴